はじめに

INPEXグループは、石油・天然ガスを中心とするエネルギーの安定供給を継続しつつ、社会全体の低炭素化に向けて着実に貢献していくことを使命としています。当社グループは、長期戦略において、情報セキュリティを確保した上で、あらゆる分野でデジタルおよびAIをフル活用し生産性を高めることを基盤強化の柱の一つに位置づけています。

サステナビリティ憲章において掲げる「従業員をはじめ事業に関わる全ての人々の健康と安全を確保し、安全操業・管理を徹底する」「法令を遵守し、人権を含む各種の国際規範や操業地域における社会的規範に沿った良識ある行動をとる」という原則は、AIの利活用においても変わることのない基本姿勢です。

AIは、探鉱、開発および生産の各段階における意思決定の高度化、操業の安全性ならびに効率性の向上、そして低炭素社会の実現に資する重要な技術です。一方で、利用方法によっては、権利侵害、誤判断、情報漏えいその他のリスクを生じ得ます。本文書は、INPEXグループにおけるAIの開発、導入および利用に関する基本的な考え方をお示しするものです。

対象範囲

本文書に示す考え方は、INPEXグループの全役職員(契約社員および派遣社員を含む。)が業務においてAIを開発、導入または利用する際に参照するものとして位置づけています。

AI活用にあたっての考え方

(1) 人間中心の考え方

AIは、エネルギーの安定供給ならびに持続可能な社会の実現のために、人間の意思決定を支援する手段として活用します。AIの判断および出力に対する最終的な責任は人間が担い、操業現場を含むあらゆる場面において、人間による適切な監督および管理のもとでAIを運用します。

(2) 安全性への配慮

エネルギー事業における操業の安全は最も重要な価値です。AIの活用にあたっては、従業員をはじめ事業に関わる全ての人々の生命、健康および安全を最優先とし、事業基盤を損なうことのないよう、AIシステムの信頼性ならびに堅牢性の確保に努めます。異常時その他予期しない状況においても、安全を損なわない設計および運用に努めます。

(3) 法令遵守と倫理的利用

事業を展開する各国および各地域のAIに関する法令ならびに規制を遵守します。個人の権利または尊厳を侵害するおそれのあるAIの利用は控えます。知的財産権を尊重し、第三者の権利を侵害しないよう適切に配慮します。

(4) 公平性への配慮

AIの利用において、人種、性別、国籍、年齢等に基づく不当な差別またはバイアスが生じないよう配慮し、公平性の確保に努めます。AIの出力結果に偏りがないかを継続的にモニタリングし、必要に応じて是正に取り組みます。

(5) 透明性と説明責任

AIの活用状況について、ステークホルダーに対し適切な情報開示に努めます。AIの判断根拠について、技術的に合理的な範囲で追跡および説明が可能な状態を維持するよう努めます。

(6) プライバシー保護と情報セキュリティ

AIの活用にあたっては、個人情報、機密情報および知的財産について、法令上の義務ならびに適用される社内規程に従い適切に取り扱い、情報セキュリティの確保に努めます。サイバー攻撃その他の脅威に対し、AIシステムのセキュリティ確保に努めます。

(7) 人材育成とリテラシーの向上

全役職員がAIを安全かつ効果的に活用できるよう、継続的な教育および研修に取り組み、AIリテラシーの向上を図ります。AIの倫理的利用に関する意識を醸成し、責任ある活用を組織全体で推進します。

(8) イノベーションへの貢献

AIの積極的な活用を通じて、エネルギー事業における技術革新を推進し、操業効率の向上、GHG排出量の削減ならびに新たなエネルギー資源の発見に貢献します。

推進体制

本文書に示す考え方の実効性を確保するため、デジタル戦略の推進体制のもと、関係部署と連携しながら、継続的なモニタリングおよび改善に取り組みます。

本文書の見直し

本文書は、AIに関する技術動向、法規制の変化、国際的な議論の進展ならびに社会的要請等を踏まえ、必要に応じて見直しを行います。

プロジェクト

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